【まとめ!】中枢神経系-脳と脊髄(語呂有り版)



目次

  1. 中枢神経系
  2. 灰白質と白質
  3. 脳の構造と機能
    • ① 大脳
    • - [大脳皮質] 新皮質
    • - [大脳皮質] 大脳辺縁系(古皮質)
    • - 大脳基底核
    • - 大脳の白質(大脳髄質)
    • ② 間脳
    • - 視床
    • - 視床下部
    • ③ 脳幹
    • - 中脳
    • - 橋
    • - 延髄
    • ④ 小脳
    • 脳室
    • 髄膜
  4. 脊髄の構造と機能
  5. 国家試験に挑戦!

1. 中枢神経系

中枢神経 = 脳 + 脊髄


2. 灰白質と白質

中枢神経の組織は、灰白質と白質に区分される。


【大脳や小脳】

外側が灰白質で、内側が白質のあんころもち仕様。

外の皮(=皮質)が濃い色で、中が白

【脊髄】

外側が白質で、内側が灰白質の大福仕様。


区分特徴と主な脳の場所覚え方
灰白質
神経細胞が密集する。

灰色のサイボーグ。
灰白質-細胞

  • 大脳皮質
  • 小脳皮質
  • 視床
  • 大脳基底核

灰かぶり「代わりに師匠来て~!」
灰(かぶり)「皮(りに)視床、基底~!」

魔法使いではなく、師匠に助けを求めるシンデレラ。
白質
神経線維が多く集まる。

繊維まで驚きの白さ。
白質-繊維

  • 大脳脚
  • 大脳髄質
  • 内包
  • 脳梁

白い脚、つい(ずい)内緒で納涼。
白(い)脚、髄、内包(で)脳梁。



3. 脳の構造と機能


脳 = 大脳 + 間脳 + 脳幹 + 小脳

脳の構成

① 大脳

大脳=大脳皮質(新皮質+大脳辺縁系[古皮質])+大脳基底核+大脳の白質(大脳髄質)


大脳は、大脳縦裂によって左右の大脳半球に分かれる。
大脳皮質の言語野に言語中枢があるが、通常は左半球が言語優位。

部位構造と機能【語呂付き】



新皮質 [大脳皮質4つの領域を区分する溝]

中心溝・・・・前頭葉、頭頂葉を分ける。
外側溝・・・・前頭葉、側頭葉を分ける。
頭頂後頭溝・・・・頭頂葉、後頭葉を分ける。

前頭葉(最大)

  • 運動野(中心前回)
  •  -随意運動の中枢。
     -錐体路の起始ニューロンが分布する。
     -反対側の身体運動を支配する。
     -手や顔面など、微妙で複雑な運動を司る部位は広い面積を占める。


  • ブローカ野(運動性言語中枢)

【語呂】男前はうんとブローか。
(男)前[回][頭]葉、運動、ブローカ。

頭頂葉

  • 味覚野
  •  -体性感覚野の下部にある。

  • 体性感覚野(中心後回)

【語呂】登頂未確認体感で、後悔。
頭頂、味覚(認)、体性感覚(で)、後回。

側頭葉

  • 嗅覚野
  • 聴覚野
  • ウェルニッケ中枢(感覚性言語中枢)

【語呂】即給超ウェルカム。
側、嗅、聴、ウェル、感。

後頭葉

  • 視覚野

  • 【語呂】頭の後ろは死角や。
    後頭(は)、視覚野。

  • 連合野
  •  感覚野や運動野以外の、残りの広い新皮質の領域。
     -感覚性情報の統合、理解、判断、意思決定など。

    【語呂】東郷連合の判断。
    統合、連合(の)判断。

    東郷平八郎-連合艦隊司令長官
大脳辺縁系
(古皮質)
  • 嗅脳(嗅球など)
  • 帯状回
  • 海馬
  • 本能行動の調節
  • 自律機能の統合
  • 海馬-記憶
  • 情動行動の発現と動機づけ
     ↑「痛い思いをしたので近寄りたくない。」と思うようなこと。

【語呂】本能寺の変、飼い馬の記憶に同情。
本能、自[律](の)辺[縁系]、海馬-記憶(に)情⇔動。

大脳基底核
  • 線条体(被殻+尾状核)
  • レンズ核(被殻+淡蒼球)
  • 扁桃体
  • 前障

【語呂】非美女隠せん、悲嘆にくれん。
被+尾状核=線、被+淡(に)=(く)レン。

  • 運動の調節
  • 姿勢の制御

  • 【語呂】運動しに来てぇ。
    運動、姿(に)基底。

大脳の白質
(大脳髄質)
連合線維・・・・同一半球内の皮質の間を連絡。
交連繊維・・・・左右の半球を連絡。[脳梁など]

【語呂】さぁYOU!これに乗りょう(ろう)。
左右!交連(に)、脳梁。

投射線維・・・・大脳と脳幹や脊髄などを結ぶ繊維。[内包など]

【語呂】通しゃ(さ)ないほう。
投射、内包。

※内包は、レンズ核、尾状核、視床の間を通る。

② 間脳

間脳 = 視床 + 視床下部

【語呂】官能的な師匠と歌舞。
間脳(的な)、視床(と)[視床]下部。

視床の後上部(背面)には松果体、視床下部の底部から突き出た下垂体柄[漏斗]の先に下垂体がぶら下がっている。

部位構造と機能
視床 感覚の中継地点。
嗅覚を除く全ての感覚は視床でニューロンを乗り換え大脳皮質に至る。

  • 内側膝状体・・・・聴覚の中継核
  • 外側膝状体・・・・視覚の中継核

【語呂】師匠にないちょ(内緒)で外を視る。
視床(に)内、聴(で)、外(を)、視(る)。

視床下部
  • 漏斗
  • 乳頭体
自律神経系に対する最高中枢。

【語呂】失笑部下、自立。
視床下⇔部、自律。


  • 下垂体ホルモンの調節中枢
  • 本能および衝動行動に伴う自律機能調節
  • 日内リズム(概日リズム)形成の中枢
  • 体温調節中枢
  • 摂食調節中枢
  • 血糖調節中枢
  • 飲水中枢

【語呂】カブ掘る本日、鯛を食べて血を飲んで。
下部、ホル、本、日、体温、食(べて)血、飲(んで)。


③ 脳幹

脳幹 = 中脳 + 橋 + 延髄


【語呂】納棺中の饗宴。
脳幹、中脳、橋、延。


【脳幹の機能】
  • 脊髄から視床に上行する感覚性上行路が通る。
  • 自律神経機能や運動機能の中枢がある。
  • 意識と覚醒に重要な神経回路がある。

部位構造と機能
中脳
  • 大脳脚
  • 被蓋
  • 中脳蓋[四丘体(上丘・下丘)]
  • 赤核
  • 黒質
  • 姿勢反射中枢(立ち直り反射)
  • 眼に関する反射中枢(対光反射中枢など)

【語呂】チューの対抗姿勢にも立ち直り。
中脳、対光、姿勢(にも)立ち直り。

  • 橋底部・・・・橋核がある。
  • 橋背部(被蓋)
  • 排尿中枢

【語呂】橋でハイ尿。
橋(で)排尿。

延髄
  • 錐体:錐体路(錐体交叉で左右に交差)
  • 錐体交叉
  • オリーブ:オリーブ核
  • 後索核
  • 孤束核
  • 循環中枢
  • 呼吸中枢
  • 嘔吐中枢
  • 嚥下中枢
  • 唾液分泌中枢

【語呂】純子の応援だ。
循、呼、(の)、嘔、嚥、唾。



④ 小脳

橋と延髄の背側にある。

部位構造と機能
小脳
  • 小脳半球
  • 虫部
  • 上小脳脚:中脳と連絡する。
  • 中小脳脚:橋と連絡する。
  • 下小脳脚:延髄と連絡する。
  • 小脳皮質(灰白質)
  • 小脳髄質(白室)・・・・小脳核(灰白質)[歯状核など]を含む。
  • (協調)運動の調節
  • 体の平衡や姿勢の保持
  • 熟練した運動の記憶と学習

【語呂】しょの(その)姿勢保持、熟練を強調。
小脳、姿勢保持、熟練、協調。


脳室

脳の中には、脳脊髄液を産生し、互いに連絡する4つの脳室がある。


①② 側脳室(左右)……大脳半球内部にある。
  ||
  ||《室間孔》
  ||
③ 第3脳室……左右の間脳の間にある。
  ||
  ||《中脳水道》
  ||
④ 第4脳室……正中口と外側口クモ膜下腔へ。
  ||
  ||
脊髄の中心管


【語呂】側室さん中止。中止遺憾。
側[脳室]、室[間孔]、3、中[脳水道]、4。中心管。


脳脊髄液

各脳室を満たし、脳・脊髄を外力から保護している。

脳室 の脈絡叢から分泌され上記の腔所を満たし循環した後は、クモ膜顆粒を介して硬膜静脈洞に吸収される。


髄膜

髄膜名構造
硬膜 [最外層]
内葉・外葉の2葉からなる。

  • 硬膜静脈洞:融合している2葉の脳硬膜の分離部。
  • 大脳鎌:左右の大脳半球を隔てる。
  • 小脳鎌:左右の小脳半球を隔てる。
  • 小脳テント:大脳と小脳を隔てる。
クモ膜 [硬膜の内面に接する]

  • クモ膜下腔:脳脊髄液により満たされる。
軟膜 [最内層]


4. 脊髄の構造と機能


頸神経(8対)
胸神経(12対)
腰神経(5対)
仙骨神経(5対)
尾骨神経(1対)
左右31対


【語呂】 焼津(やいづ) 、午後行け。
 8、12、5、5、1(け)。

焼津市公認マスコットキャラクター
「やいちゃん」
(画像使用承認書受領済)


頸椎脊椎神経の出る場所
第1~第7頸神経 それぞれ第1~第7頸椎のから出る。
(後頭骨と第1頸椎の間から出るのが第1頸神経、第2頸神経は、第2頸椎の上=第1頸椎の下から出ている)
第8頸神経 第7頸椎のから出る。
(よって、頸神経の数は頸椎の数より1つ多い8対に)
胸神経 それぞれ同名同番号の椎骨のから出る。
(例:第1胸椎の下から出るのが第1胸神経)
腰神経
仙骨神経
尾骨神経

脊髄神経根に従って、脊髄の部位も「頸髄」「胸髄」「腰髄」「仙髄」と区別される。



● 脊髄下端は円錐状に細くなり(脊髄円錐)、第1~2腰椎の高さに終わる。


脊髄の内部構造

部位構造と機能
灰白質
(内側)
前角 運動神経が集まる。(前根を通る)
後角 感覚神経細胞が集まる。
感覚神経の細胞体は、後根の途中にある脊髄神経節にある。
(後根を通る)
側角 自律神経細胞が集まる。
交感神経節前ニューロン[胸髄~上部腰髄起始]の細胞体がある。
(交感神経線維は、前根を通る)
白質
(外側)
  • 前索
  • 側索
  • 後索



5. 国家試験に挑戦!

この「まとめ!」に関連する国家試験問題はこちら。








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